【2026年9月】消防設備点検ソフト7製品の料金比較
最終更新 2026-09-30
消防設備点検のソフトを選ぶとき、まず気になるのは料金です。ただ、各社の「月額◯円」をそのまま並べても、正しく比べることはできません。この記事では、7製品の公開価格を一覧にしたうえで、比べるときの注意点と、自社の場合を計算する手順をまとめます。
この記事のポイント
- 7製品の料金は、各社の公式ページに載っている金額をそのまま書いています(2026年9月時点)
- 料金の決まり方(物件数・人数・ライセンスなど)が製品ごとに違うので、月額だけでは比べられません
- 「使う人数」と「物件数」を数えれば、自社の場合にどれが安いかを計算できます
料金の決まり方は製品ごとに違う
消防設備点検のソフトを7製品調べました(2026年9月時点・各社の公式ページ)。料金が何で決まるかは、製品ごとに次のように分かれていました。
| 料金が何で決まるか | 該当した製品数 |
|---|---|
| データ容量(+同時ログイン数) | 1 |
| 管理する物件の数 | 1 |
| 使う人数(ID数) | 1 |
| ライセンスの数 | 1 |
| 買い切り(1回払い+サポート料) | 1 |
| 公開されていない(単位の記載がない/価格そのものが非公開) | 2 |
物件が増えると上がる製品、人が増えると上がる製品、どちらでも変わらない製品が混ざっています。「A社は月3,000円、B社は月5,500円」と並べても、同じものを比べていることにはなりません。
7製品の公開価格一覧
各社が自社サイトで公開している金額を、そのまま書いています。税別・税込の書き方も各社の表記のままです。出典のURLと確認日は、記事の最後にあります。
| 製品 | 料金の決まり方 | 公開されている金額(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| FireNET | データ容量(3MB〜3000MB)+同時ログイン数 | 月1,000円(お試し)〜238,000円・1契約あたり・税別。お試しは「年間20点検程度まで」 |
| 消防くんV4(月額版) | 物件数 | 月3,000円(〜30物件)/8,000円(〜100物件)/15,000円(制限なし)・1ライセンスあたり・税抜 |
| 消防くんV4(買取版) | 買い切り | 1ライセンス600,000円+サポートパック5年132,000円+セットアップ90,000円=822,000円(税込904,200円) |
| 消防くんクラウド版 | ライセンス数 | 月33,000円(1ライセンス)/追加1ライセンス5,500円・税込。年額396,000円。物件数の制限なし |
| Dr.オフィスInspector | 単位の記載なし | 「月額5,000円から」のみ。何に対する5,000円か、税別か税込かは公式ページに記載がありません |
| てんけんLEAD | 非公開 | 製品ページに価格の記載がありません |
| テンス | 使う人数(ID数) | 初期0円・月5,500円/1ID・税込。「物件数による料金アップなし」 |
アルパカ消防(当社)は、この7製品には含めていません。当社の料金は、同じ形で記事の後半に書いています。
この表から読み取れることは、次の3つです。
- 「◯物件まで」で決まる製品は、物件が増えると料金が上がります。人を増やしても上がりません
- 「1IDあたり」で決まる製品は、人が増えると料金が上がります。物件が増えても上がりません
- 買い切りの製品は、5年で割ると月あたりの金額が出ます(上の例では月15,070円・税込)。初期の出費と月々の出費、どちらで見るかで印象が変わります
比べるときの注意点3つ
1. 税別と税込が混ざっている
同じ「5,500円」でも、税込の製品と税抜の製品があります。税抜5,500円は、税込では6,050円です。1割の差は、5人で1年使えば数万円になります。比べるときは、まず全部を税込か税抜のどちらかにそろえてください。
2. 「1ライセンス」の意味が製品ごとに違う
1台のパソコンなのか、1人なのか、1社なのか。書かれていない製品もあります。2人で使うのに2つ必要か1つでよいかで、料金は2倍違います。
分からなければ、「事務2人と現場3人で使いたいのですが、いくつ必要ですか」のように人数で問い合わせてください。
3. 初期費用・セットアップ費が別にかかる製品がある
月額とは別に、使い始めるときの作業費がかかる製品があります。調べた範囲では、セットアップ費が地域(都道府県)によって変わると書いている製品もありました。月額だけで決めると、1年目の合計が思っていた金額と違ってきます。
自社の場合を計算する3つの手順
手順1:使う人数を数える
現場に出る人も数えてください。事務所だけで使うのか、現場でも見るのかで、必要な数が変わります。
手順2:管理している物件数を数える
いま何件か、そして1年後に何件になりそうかを数えます。物件数で段階が上がる製品は、境目(30件・100件など)を越えた月から料金が変わります。
手順3:料金が逆転する人数を計算する
「1人あたり◯円」の製品と、「◯人まで込みで基本料金◯円」の製品は、ある人数で安さが逆転します。その人数は次の式で出せます。
逆転する人数 = 基本料金 ÷ 1人あたりの単価
上の表の金額を当てはめてみてください。
- その人数より少なければ、1人あたりで払う製品のほうが安くなります
- その人数より多ければ、基本料金の製品のほうが安くなります
- 人が増える見込みがあるなら、増えたあとの人数で計算します
1人で使い始めるつもりでも、「2年後に何人か」で計算しておくのがおすすめです。途中で乗り換えると、データを移す手間が別にかかります。
料金表には出ない違い:クラウドかインストールか
料金よりも大きな違いが1つありました。インターネット上で使う製品(クラウド)と、パソコンにインストールして使う製品があることです。
調べた7製品の中には、Windowsにインストールして使う製品があります。同じ会社がクラウド版を別のメニューとして用意していることもあり、その場合は料金が別になっています。
インストールして使う製品は、そのパソコンの前にいないと開けません。点検の現場で「この受信機のメーカー、何やったかな」と思っても、データは事務所のパソコンの中です。一度戻って調べ、また現場へ行くことになります。この往復がなくなるかどうかは、月額の差より大きいことがあります。
逆に、事務所で報告書を作るだけで、現場では紙を使うという運用なら、インストール型で困ることはありません。その場合は、安いほうを選べば十分です。手順1で「現場に出る人も数えてください」と書いたのは、このためです。
比較記事の金額は古いことがある
この記事を書く前に、ほかの比較記事を3本読み、各社の公式ページと突き合わせました。その結果、食い違いが見つかりました。
- ある記事の月額が、公式ページの金額と違っていた(税別・税込の違いか、改定があったのかは分かりません)
- ある記事のプラン名が、いまの公式サイトにはなかった(料金の決まり方そのものが変わっていた)
ソフトの料金は改定されます。書いた時点では正しかった数字でも、古くなります。比較記事を読むときは「いつ確認した数字か」を見て、書いていなければ公式ページで確かめてください。
この記事の金額も、2026年9月に確認したものです。契約の前には、各社の公式ページでご確認ください。
まとめ
- 料金の決まり方(容量・物件数・人数・ライセンス・買い切り)が製品ごとに違うため、月額だけでは比べられません
- 比べるときは、税別・税込をそろえ、「1ライセンス」の意味と初期費用を確かめます
- 使う人数と物件数を数え、「逆転する人数」を計算すると、価格を公開している製品の中で自社の場合にどれが安いかの目安が出せます
- 現場でも見るなら、料金より先に「クラウドかインストールか」を確かめます
当社(アルパカ消防)の場合
上の7製品と同じ形で書きます。
| 料金の決まり方 | 使う人数(ID数)。5人まで基本料金に込み |
| 月額 | 12,980円(税別・基本料金)。6人目以降は1人あたり月980円 |
| 年額前払 | 142,780円(税別・11か月分=1か月分が無料) |
| 価格改定 | 2027年1月1日から、月額を19,800円(税別)、年額前払を217,800円(税別)へ改定します。上の12,980円は、2026年12月31日までにご契約いただいた場合の価格です。期限までにご契約いただいたお客様は、ご契約を継続いただく限り、ご契約時の金額で据え置きます |
| 物件数 | 上限なし(物件が増えても料金は変わりません) |
| 初期費用 | 100,000円(税別・初回のみ)。既存データの移行(物件マスタ300件まで)・初期設定・導入研修(オンライン2時間)を含みます。先着20社に限り無料(枠が埋まりしだい終了し、以降は通常どおり初期費用がかかります) |
| 無料で使える範囲 | 物件5件まで0円(期限なし・カード登録不要・メール登録のみ) |
| 多拠点・多人数向け | 月額39,800円(税別)。別途、初期費用20万円(税別・既存データの移行・初期設定・導入研修を含む) |
| 解約 | いつでも可。解約時に物件などのデータのエクスポートをお渡しします |
上の「逆転する人数」の式でいうと、当社は基本料金の側です。少ない人数なら1人あたりで払う製品のほうが安く、人数が増えると基本料金のほうが安くなります。どちらが得かは、会社の人数で決まります。
料金の詳しい内容は料金ページ、機能は業務パッケージのご案内をご覧ください。エクセルからの移り方は、消防設備点検のエクセルを業務ソフトへ移す4つの手順にまとめています。
出典
他社の金額は、すべて各社が自社サイトで公開しているものです。人が各社のページをブラウザで開き、ページ上の文字をそのまま写しました。ログイン・フォーム送信・資料請求・カタログのダウンロードはしていないので、会員ページや非公開資料の内容は含みません。比較記事など第三者のまとめに載っていた金額は、上のとおり公式と食い違っていたため使っていません。
| 内容 | 確認したページ | 確認日 |
|---|---|---|
| FireNET の料金プラン(容量別・同時ログイン数・お試しプラン・任意オプション) | https://www.firenet.info/join/price.html | 2026-09-25 |
| 消防くんV4 の買取版・月額版の金額、物件数の段階、セットアップ費 | https://www.bo-product.com/solution/syouboukunv4/ (ページ内のFAQ) | 2026-09-25 |
| 消防くんクラウド版の月額・年額・ライセンス追加・物件数の制限なし | https://www.bo-product.com/solution/syouboukunv4/syouboukun-cloud/ | 2026-09-25 |
| Dr.オフィスInspector の「月額5,000円から」/提供形態が4タイプあること | https://droffice.jp/inspector/ | 2026-09-25 |
| てんけんLEAD の製品ページに価格の記載がないこと | https://securisoft.co.jp/system/tsn_features.html (ほか2ページも確認) | 2026-09-25 |
| テンス の初期費用0円・月額5,500円/1ID(税込)・物件数による料金アップなし | https://tence.jp/ | 2026-09-25 |
| 既存の比較記事の金額が公式と食い違っていたこと | 公式ページと比較記事3本の突き合わせ | 2026-09-25 |
| 当社の月額・年額・追加席・初期費用・価格改定・無料プランの上限・解約時のエクスポート | 当社の料金の定めと料金ページ | 2026-09-28 |
この記事で比べたのは料金だけで、機能の比較はしていません。どの製品で何ができるかは、各社の公式ページやお問い合わせでご確認ください。また、7製品では数が足りず根拠のある数字にならないため、業界の相場や平均価格は書いていません。
この記事は一般的な情報であり、各社の契約条件を保証するものではありません。金額・プラン・提供形態は改定されます。契約の前に、各社の公式ページとお問い合わせでご確認ください(上記はいずれも2026年9月に確認した内容です)。点検の要否・周期・提出書類・様式の指定は、所轄の消防署にご確認ください。